昔、立体忍者活劇 天誅というゲームがありました。
その名のとおり、悪い奴に天誅をお見舞いするゲームですが、
誰にも見つからず天誅をすることで
隠密
のボーナスポイントが付きます。
用心棒や女中、でっち奉公などに見つからずそぉおぉっと屋敷に進入し、
奥にいる桔梗屋をこらしめるのです。
これを、ディーラー充電で出来ないでしょうか。あなたは忍者、天誅=飲み物をいただく
です。
私はやってみました。
リーフでそぉおおっとディーラーの敷地に侵入します。
リーフは静かなのでなかなか侵入には向いています。

次に店内を確認します。もちろん外から。
接客している男性店員が二人。パソコンに向かっているピット員が一人。
そして一番やっかいな女性店員。みるからに販売台数目標は持っていなさそうないわゆるお茶くみだ。
こいつが面倒だ。ただ充電しにきた男をめざとく見つけ、「飲み物は何にしましょうか?」ときいてくる。
フリーのカップ飲料なんて自分で取るよ!と言いたいところだが、ひきこもりだからそんなことはいえない
「隠密」を封じ込めるまさに最強の敵である。
しばらく充電場で待つと、女は席を外した。トイレか?店長にでも呼ばれたか。
ここぞとばかりに私はリーフを下り、壁伝いに移動する。パソコンに向かっているピット員の
視界にはいらないためだ。

自動ドアの近くまで来た。だが、ここで開けては負けだ。自動ドアは音が大きいからだ。
下手するとコンビニみたいに呼び鈴みたいな音がするところまである。
ここは従業員の扉(手動)のほうから侵入しよう。
うまくいった。
今日は運がいい。客に子供がいて、大声で騒いでいる。
だが、ここからは店内の移動だ。
変な動きをすると逆に目立つ。ここは子供の保護者のフリをして、移動する。
ここで大きな問題が。店員どもがヘッドホンとマイクで通信している。
マクドナルドみたいにだ。これで侵入者を通報されては一巻の終わりだ。
自然の構造物、トイレに行く同行者など工夫しながら、カップの飲み物の自販機に移動する。
コーンポタージュを選ぶ。コーンポタージュは飲みものの中でも一番難易度が高い。

なぜなら一気に飲むことができないからだ。一気飲みしようものなら大やけどをする。
自然に席に座ってスープをすする。誰にも話しかけられないよう、自然にだ。
女性店員が戻ってきた。しかし私が飲み物を飲んでいるのを見て、話しかけてこない。
なぜなら飲み物を渡したら彼女の仕事は終わりだからだ。
彼女から言わせたら飲み物を渡したら用無しだ。
今日来たディーラーにはやる気満々の営業マンはいない。これは私の勝ちだ。
コーンポタージュを飲み干し、後は帰路につく。
しかし、ここで挨拶は禁物だ。ごちそうさまも言ってはならない。隠密ではなくなるからだ。
きたときと同じルートで店員どもの視界にふれないよう退却する。
家族連れが来店するのと同時に入れ替わりで店外へ出る。
店員たちはみんな家族連れに気をとられている。
そのときだった!